2012-11-01から1ヶ月間の記事一覧

高橋由典「行為論的思考」(2007)

今回は、作田啓一の「溶解体験」議論の流れを汲んでいる、高橋由典の著書を取りあげます。(読書ノート) p4−5 「先ほどもふれたように、体験選択は意図的な選択ではない。この選択はふつうの意味での選択(行為選択)を行おうとするときには、いつでも「す…

ポール・ウィリス「ハマータウンの野郎ども」(1977=1996)

今回は、ジラール「地下室の批評家」で言及した、ウィリスの本を扱います。ページ数はちくま学芸文庫の訳書のものです。(読書ノート) p31 「ジョウイ ……教師はおれたちを処分できる。教師はおれたちよりもえらいんだ。やつらにはおれたちよりもでかい組織…

エリアス・カネッティ「群衆と権力」(1960=1971)

今回は、ジラールとドゥルーズを繋ぐ意味でエリアス・カネッティを取りあげます。もともと1971年に訳書がでましたが、2010年にも表紙が新しくなった新版が出ているようです。どちらともページ数表記は同じになっているようですが、私は上巻を1971年版、下巻…