2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

加藤美帆「不登校のポリティクス」(2012)

本書は、学校ぎらい・登校拒否・不登校といった学校に通わない子どもをめぐる議論の変遷を追う中で、そこに内在する政治性について述べた本、のようである。 私は以前松下圭一のレビューの中で、一般的な「ネオリベ批判」の言説に対して、否定的に捉えている…

竹内洋「革新幻想の戦後史」(2011)

本書は、進歩的文化人を中心にした「革新」の思想周辺の戦後の変遷を追ったものである。 全体としては多分に実証的な議論に基づいており、「進歩的文化人」の異端さを浮き彫りにするのに一役買っているといえるだろう。以前、大久保のレビューで紹介した「旭…