2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ピーター・B・ハーイ「帝国の銀幕」(1995)

今回も「近代の超克」の議論に関連したレビューを行う。 本書は戦時中の映画についての分析を行ったものであるが、特にその映画の「大衆性」に注目し、そのことと戦時の統制的なイデオロギーとのズレについての描写を中心的に行っていることが特徴的である。…

文部省教学局「国体の本義・臣民の道」(2018)

今回は近代の超克の議論との関連で、呉PASS出版から発行された著書を手に取った。 前回までこの近代の超克の議論を考察してきたものの、「結局この近代の超克をめぐる当時の議論はどのようなものが優勢だったのか」については、これらを検討した著書から見出…