2016-06-01から1ヶ月間の記事一覧

タルコット・パーソンズ、武田良三監訳「社会構造とパーソナリティ」(1964=1973)

前回、父母の役割について意図せずとも、その役割の再生産過程に加担してしまうとみなさねばならないケースについて少し検討した。今回はパーソンズの著書を確認しながらもう少し踏み込んだ議論をしてみたい。本書はパーソンズの論文集という形式をとってお…

山村賢明「日本人と母」(1971)

本書は日本人の「母のコンセプションズ」、つまり個々人の具体的な母親を越えた、一定の社会の一般的な母親像を捉えようとした研究成果を示したものである。 本書において特筆すべきはその分析方法だろう。テレビドラマ「おかあさん」の台本及びモニターアン…